[ワークショップ]

演奏表現学会主催 ワークショップ2025

演奏表現学会主催 ワークショップ2025

ピアノを演奏したり指導したりする際、どのように弾こうかと迷った経験はありませんか?演奏表現学会では今年も体験型ワークショップを開催いたします。
演奏表現そのものは個々の問題ですが、その根本となる楽曲の理解には、作曲家や作品の背景にある歴史や民族の意識、楽器の構造に関する知識、形式や和声の理解、旋律やリズムの分析などが不可欠です。本学会は、このような認識に基づいて演奏、作曲、音楽学、音楽教育など各分野の専門家が連携し、個人では知ることが難しい総合的な理解を探究していくことを目的としています。
ワークショップは、学会での研究成果を実感する貴重な機会です。会員以外の方々も、普段の個人レッスンでは不可能な学習体験ができますので、ぜひご参加ください。皆さまのご参加をお待ちしております。

会長 小澤 純
理事長 二宮 洋

概要

日時 2025年8月16日(土) 14:00〜16:15
会場 駒場ムジークピュアフォーヌ(目黒区駒場4-5-14)
京王井の頭線 駒場東大前駅から徒歩4分
対象 会員/ピアノ学習者/音楽学習者/指導者/演奏家
費用 正会員:1,000円/学生会員:無料/一般:3,000円/一般学生:1,000円
内容及び申込 前半:【参加者全員で合唱曲の歌唱、及び応募者にはその伴奏と指揮体験】
エルガー《モテットOp.2》第1曲,及び第3曲の合唱と伴奏、指揮。
後半:【応募者による2台ピアノ4手(4名)連弾と指揮体験】
ハイドン《弦楽四重奏曲”ひばり”Op.64-5(Hob.Ⅲ.63》第一楽章提示部の演奏、指揮。

「演奏及び指揮の募集と応募要項」
前半合唱の伴奏と指揮、後半4手演奏と指揮の各体験への参加者を募集します。
後半は4名グループか、単独参加でも結構です。応募者は前後半それぞれにあるように、原則として演奏(伴奏含)と指揮を順次体験頂きます。ただし、演奏のみ指揮のみの希望者も、受け付けます。

募集:前後半共5名前後(応募者数によっては、調整致します。)

楽譜:各譜面等は、会員外の応募者へもメール添付ファイルで事前配布し、当日は伴奏譜、パート譜は演奏用に、スコアは参加者全員にそれぞれ用意します。

申込:7月末までに、公式アドレスまでお申し込み下さい。

E-mail:contact@cempra.site

 

プログラム

14:00-14:55 【参加者全員で合唱曲の歌唱、及び応募者にはその伴奏と指揮体験】担当:小澤会長

曲目:エルガー《モテットOp.2》より第1曲前半,及び第3曲の32小節まで。

目的:ピアノ演奏に役立てる為に、次の様な観点から身体表現として行う。
①フレーズを捉え感じる為に、深く大きな息使いを体験し伸びやかに遠くへ声を出す。
②合唱という集団の中で、響き、他声部、フレーズの始めと終わりを感じる。
③指揮では、どの様に動けば自分が考える演奏が自然に表せるかを体験する。
④指揮の基本動作の始める、変化させる、終わらせるを、ピアノ演奏と同様に表現できるか、その上で自分の解釈を言葉以上に伝えられるかを試す。そしてバランス、音程、フレーズ、クライマックス等の考えを伝え、演奏をまとめてみる。

方法:まず小澤会長が指揮指導を行い、参加者全員で歌うことから始める。
①応募者には、まずピアノ伴奏の体験を行って頂く。
②その推移を見て、その後は順次に指揮体験を行って頂く。
③それらに対し、随時小澤会長より指揮者としての立場からの助言をして頂く。

備考:会員へは楽譜を事前確認の為に配布します。また7月末までに希望する声部を、公式アドレスまで必ずお申し出下さい。

E-mail:contact@cempra.site

なお、ラテン語歌詞への予見と準備について、読み方についても当日までに伝えます。

参考音源:https://www.youtube.com/watch?v=aRrFPD3mvI4

14:55-15:05 休憩
15:05-16:00
(16:00〜16:15まとめ)
【応募者による2台ピアノ4手(4名)連弾と指揮体験】担当:二宮理事長

曲名:ハイドン《弦楽四重奏曲”ひばり”Op.64-5(Hob.Ⅲ.63》より第一楽章提示部。

目的:ピアノ演奏では単独左右手に全ての音を表現する為、全声部への視野が求められる。そこで各声部を1名ずつに分かれて(片手奏)合奏し、その指揮の体験も行う。
①各声部を1名ずつに分かれることで、細部への意識を高める。
②アンサンブルとしての、統一性への意識を持つ。
③各声部の役割と、そのバランスへの意識と表現を求める。
④各場面での対立や一体化など、それぞれの内容を実感する。

方法:次の手順で進めて行く。
①曲目を把握するため、原曲音源を聴取する。
②備考に示す始点で、解説を行う。
③ピアノ1台目Vl.1とVla.、2台目Vl.2とVc.各2名計4名が連弾する。
④それぞれのパート譜を見て合奏する(指揮は当初二宮が行う)。
⑤演奏担当を順次交替し、全パートを体験する。
⑥全パート体験後に、順次指揮の体験をする。

備考:配布スコアに記入された主に二つの基本ポイントから、方法②の解説を行ういます。二つとは、まず和声単位(和声リズム)と、それによって捉えられる各フレーズの呼吸ということです。さらに各場面の意味にも少し触れます。いずれも、詳しくは当日に解説します。

参考音源:https://www.youtube.com/watch?v=VTnchvNZ7BE

まとめ:なお終了後に15分前後、今回のワークショップについてご参加の全員からご感想やご意見をお話し頂き、締めくくりのまとめとしたいと思います。